いきいきとそこに在る不条理。シームレスに日常から非日常に流れ、非日常から我々の日常の「穴」を付いてくるような死角的な設定・構成と生き生きとした構造体を描いた不思議系小説。
非常によくできた中・短編集です。
・七階闘争……犯罪率が高いという理由で町中の「七階」を撤去する流れと七階住民の反対闘争。
・廃墟建築士……精神的保養空間としての人工廃墟が存在する仮想の現代社会、廃墟へのそれぞれの思いの交錯と原点への回帰。
・図書館……かつて「書物を従える者」として各所でつなぎ止められた野生のいきもの「図書館」は従える書物たちと夜中に野生を取り戻し、ざわざわ活動を始めるという。それを見せ物にしようとするが――?
主人公の能力絡みの設定は好意的に受け入れられました。淡々と「世界設定の一部」として不思議な能力を駆使する様からは清々しいものさえ。
・蔵守……非常に難解な構成
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Ε札?し呂箸任發いい泙垢?一回読んだだけでは読解難しいかもしれませんが、じっくり二度目を読むのもいいかもしれません。
以上、現行社会制度やライフスタイルへの風刺的な意味合いも多々見られですが、お話そのままを「シュール、不思議な話」と楽しむのも十分ありな作品です。
ただ、いずれも人物描写が最低限に留められています。この辺は評価分かれ目ですが、想像の余地を与えない程キャラ重視の激しい作品にちょうど食傷気味だったので私にはすんなり読めて良かったです。
逆に制度...
